義理を立てれば身が立たぬ
読み方:ぎり を たてれば み が たたぬ
意味
他人への恩義や社会的な付き合いとしての義理を守ろうとすると、自分の利益・立場・生活を犠牲にせざるを得なくなるということ。義理を優先することと、自分自身を守ることの両立の難しさをいう。
由来
成立した正確な出典や初出の年代は明らかではない。義理を重んじる社会的慣習を背景に、江戸時代ごろから用いられてきたと考えられる表現である。近世の浄瑠璃・歌舞伎などで描かれた「義理」と「人情・生活」の葛藤とも共通する考え方を表す。
備考
「義理」は法律上の義務ではなく、恩・面目・人間関係から生じる社会的な義務を指す。義理を守る姿勢を尊ぶ一方、そのために自分が苦境に陥るという皮肉を含む。
例文
- 恩人の頼みを断れず仕事を引き受けたが、義理を立てれば身が立たぬという状況になってしまった。
- 取引先との長年の付き合いを優先すれば赤字になる。まさに義理を立てれば身が立たぬ、だ。
- 彼は義理を立てれば身が立たぬと悩んだ末、事情を正直に説明して依頼を断った。
分類
類義語
- 義理と人情の板挟み
- 義理を通せば身が立たぬ
対義語
- 義理を捨てて実を取る
- 背に腹は代えられぬ