窮すれば則ち独り其の身を善くし、達すれば則ち兼ねて天下を善くす
読み方:きゅうすれば すなわち ひとり その み を よくし、 たっすれば すなわち かねて てんか を よくす
意味
不遇で世に用いられないときは、まず自分自身の身を正しく修めるべきであり、出世して力や地位を得たときは、その力を広く世の中や人々のために用いるべきだ、という意味。境遇に応じた道徳的な生き方を説く。
由来
中国の儒教書『孟子』尽心篇上にある「窮則独善其身、達則兼善天下」に由来する。孟子(紀元前4世紀ごろ~紀元前3世紀ごろ)の思想を伝える句で、日本では漢文の訓読として「窮すれば則ち…」の形で定着した。
備考
原文は「窮則独善其身、達則兼善天下」。現代語の「独善」は、他人の意見を聞かず自分だけが正しいと思うという否定的な意味で使われやすいが、この句では「自らの身を善く修める」という肯定的な意味である。
例文
- 今は自分の研究を深める時期だ。窮すれば則ち独り其の身を善くし、達すれば則ち兼ねて天下を善くすという姿勢を忘れない。
- 彼は若いころに苦学して人格を磨き、成功後は教育支援に尽くした。まさに、窮すれば則ち独り其の身を善くし、達すれば則ち兼ねて天下を善くすを実践している。
- 出世だけを目的にせず、力を得たら社会に還元する。窮すれば則ち独り其の身を善くし、達すれば則ち兼ねて天下を善くすという教えのとおりだ。
分類
類義語
- 窮すれば独善其身、達すれば兼善天下
- 独善其身
- 兼善天下
- 身を修めて天下を治む