片手で錐は揉まれぬ
読み方:かたて で きり は もまれぬ
意味
錐を回して穴をあけるには両手が必要なように、物事は一人の力だけでは十分に進められず、他人との協力や助け合いが必要である、というたとえ。特に、複数の人が関わる仕事や暮らしでは、互いに支え合うことの大切さをいう。
由来
成立した時代や初出資料は不明である。錐を使う際、柄や軸を両手の手のひらで挟んで擦り合わせ、回転させて穴をあける作業に由来する。片手だけでは錐を「揉む(回す)」ことができないことから、一人だけでは成し遂げられない事柄を表す日本のたとえとなった。
備考
現在は日常会話で頻繁に使われる表現ではなく、やや古風なことわざである。「揉まれぬ」の「ぬ」は古い否定表現。組織や家庭などで協力の必要性を説く場面に用いる。
例文
- 新規事業を成功させるには、営業部だけでなく開発部や経理部の協力も欠かせない。片手で錐は揉まれぬ、ということだ。
- 母一人に介護の負担を任せるのは酷だ。片手で錐は揉まれぬのだから、家族全員で支えよう。
- 地域の防災活動は行政任せにせず、住民も参加しなければならない。片手で錐は揉まれぬ。
分類
類義語
- 持ちつ持たれつ
- 相身互い
- 相互扶助