工、善くその事を為さんと欲すれば、必ず先ずその器を利くす
読み方:こう よく そのことを なさんとほっすれば、かならず まず そのきを とくす
意味
職人がよい仕事をしようと思うなら、まず道具をよく手入れして鋭くしておかなければならない、という意味。転じて、物事を成功させるには、能力や努力だけでなく、必要な道具・設備・知識・準備をあらかじめ整えることが大切だという教え。
由来
中国古典『論語』の「衛霊公」篇にある孔子の言葉「工欲善其事、必先利其器」に由来する。孔子は春秋時代(紀元前6~5世紀)の思想家であり、『論語』はその言行を弟子たちがまとめ、戦国時代ごろ(紀元前4~3世紀ごろ)までに編纂されたとされる。日本では漢文の訓読として定着した。
備考
「器」は本来、職人が使う道具のこと。「利くす」は鋭くする・使いやすく整える意で、現代語では「利する」とも表記される。仕事の準備や環境整備の重要性を説く際に用いる。
例文
- 新しいプロジェクトを始める前に必要なソフトをそろえるのは、工、善くその事を為さんと欲すれば、必ず先ずその器を利くすという考え方だ。
- 料理人は包丁を丁寧に研ぐ。「工、善くその事を為さんと欲すれば、必ず先ずその器を利くす」という教えを実践しているのだ。
- 試験でよい結果を出したいなら、教材や学習計画を整えよう。「工、善くその事を為さんと欲すれば、必ず先ずその器を利くす」ということだ。
分類
類義語
- 備えあれば憂いなし
- 段取り八分
- よい仕事はよい道具から