仏の座に鬼が住む
読み方:ほとけのざに おにが すむ
意味
一見すると神聖で善良に見える場所や集団の中にも、悪意を持つ者や不正を働く者が紛れ込むことがある、というたとえ。外見・肩書・評判だけでは、その人や組織の本質を判断できないという戒めでもある。
由来
「仏の座」は仏が座す神聖な場所、「鬼」は邪悪な存在を表す。最も清らかであるはずの場所にも鬼がいる、という対比から生まれた日本のことわざである。初出文献や正確な成立年代は未詳だが、尾張いろはかるたの「ほ」の札として伝わる。
備考
「仏の座」は草花のホトケノザではなく、仏が座す神聖な場所の意。尾張いろはかるたの「ほ」に当たる。宗教者一般を非難する表現ではない。
別表記
- 仏の座にも鬼が住む
- 仏の座に鬼が棲む
誤用・混同注意
- 「仏の座」を植物のホトケノザのことだと解釈するのは誤り。ここでは仏が座す神聖な場所を指す。
- 仏教や寺院に必ず悪人がいるという意味ではなく、善良に見える場所・組織にも悪意ある者が紛れることがあるというたとえである。
例文
- 慈善事業を掲げる団体の幹部が寄付金を横領していた。まさに仏の座に鬼が住むとはこのことだ。
- 穏やかな口調で相談者に近づき金をだまし取る人物がいた。仏の座に鬼が住むように、肩書だけで信用してはいけない。
- 地域を守るはずの組織で不正が起き、住民は「仏の座に鬼が住むとは残念だ」と嘆いた。
分類
類義語
- 羊頭狗肉
- 口に蜜あり腹に剣あり
- 仏の顔をした悪魔