麋沸蟻動
読み方:びふつ ぎどう
意味
多くの人々が、煮え立つ湯や群れ動くアリのように騒ぎ、入り乱れて動き回ること。社会の秩序が乱れ、世の中が大きく動揺しているさまをいう。
由来
中国・前漢代、紀元前2世紀ごろに淮南王劉安らの学者集団によって編まれた『淮南子』の「兵略訓」に見える語。「天下為之麋沸蟻動、雲徹席巻」とあり、天下の人々が沸き立つように騒ぎ、アリの群れのように動くさまを表した。「麋沸」は大勢が沸騰するように騒ぐこと、「蟻動」はアリが群れ動くように多くの人が動くことをいう。
備考
主に社会の騒乱・混乱や、大勢の人が入り乱れて騒ぐ状況を、やや硬い文章語として表す。日常会話で使うことは少なく、報道的・評論的な文脈に向く。
誤用・混同注意
- 「麋」は「鹿」ではなく「麋」と書く。
- 読みは「びふつぎどう」であり、「びふつありどう」などとは読まない。
- 単に人が多いという意味ではなく、騒乱や混乱を伴って大勢が動く状況を表す。
例文
- 政変の報が広がると、首都では民衆が麋沸蟻動するような混乱に陥った。
- 避難指示が出た直後の駅前は、人々が麋沸蟻動し、落ち着いて歩ける状態ではなかった。
- 不確かな情報だけで麋沸蟻動するのではなく、まず公的な発表を確認すべきだ。
分類
類義語
- 人心騒然
- 群集蠢動
- 蜂起雲集
- 麋沸蟻聚