鶏犬不留
読み方:けいけん ふりゅう
意味
鶏や犬すら一匹も生き残らせず、徹底的に殺し尽くすこと。転じて、人や物をまったく残さず、根こそぎ滅ぼすほど苛烈に破壊・排除することをいう。
由来
中国の白話小説「水滸伝」に見られる表現に由来する。城や敵地を攻め落とした際、鶏や犬に至るまで一匹も残さないほど皆殺しにする、という苛烈な状況を表した。水滸伝は元末から明初、14世紀後半〜15世紀ごろに成立・編纂されたとされる。
備考
戦争・虐殺などの苛烈さを表す重い語である。単に「完全になくす」という軽い意味で使うには強すぎることがあり、史料・小説・批判的な文脈で用いられやすい。
別表記
- 鷄犬不留
誤用・混同注意
- 「鶏犬不驚」と混同しない。後者は、軍の規律が正しく鶏や犬さえ驚かさないという意味。
- 単に人や物が存在しないという意味ではなく、殺し尽くす・壊滅させるという苛烈な含みがある。
例文
- 史料には、反乱を鎮圧した軍が村を鶏犬不留にしたと記されている。
- 小説中の暴君は、敵対した一族を鶏犬不留にせよと命じた。
- 戦乱によって城下が鶏犬不留となる惨状を、その作品は重々しく描いている。
分類
類義語
- 皆殺し
- 根絶やし
- 鏖殺
- 全滅
対義語
- 鶏犬不驚
- 秋毫無犯