鶏尸牛従
読み方:けいし ぎゅうじゅう
意味
大きな集団で他人に従う立場になるよりも、小さな集団であってもその長・中心人物になるほうがよい、ということ。自主性や主導権を重んじる考えを表す。
由来
中国の思想書『尹文子(いんぶんし)』の「大道上」にある「寧為鶏尸、無為牛従(むしろ鶏の尸となるとも、牛に従う者となるなかれ)」に基づく。『尹文子』は戦国時代(前4〜前3世紀頃)の思想家・尹文に仮託される書で、伝本の成立時期には異説がある。「鶏口牛後」とほぼ同趣旨の表現である。
備考
「尸」はここでは死体の意味ではなく、古く祭祀で中心的な役を担った者から転じた「かしら」の意。「鶏口牛後」と同様に、規模より主体性を重視する文脈で用いる。
補足
- 「鶏口牛後」と混同されやすいが、両者はほぼ同じ趣旨の別表現である。
- 「鶏屍牛従」と「屍」を用いるのは誤りとされる。正しくは「鶏尸牛従」。
例文
- 大企業で指示を待つだけの立場よりも、自分で事業を動かせる環境を選び、彼は鶏尸牛従の道を選んだ。
- 小さな研究チームでも責任者として挑戦したいという彼女の考え方は、まさに鶏尸牛従である。
- 鶏尸牛従を理想とするなら、組織の規模だけでなく、自分がどれだけ主体的に働けるかを見極める必要がある。
分類
類義語
- 鶏口牛後
- 寧為鶏口、無為牛後