鳶飛魚躍
読み方:えんぴ ぎょやく
意味
鳶が大空を飛び、魚が淵で跳ねるように、あらゆるものがそれぞれの本性に従い、自然にのびのびと活動している様子をいう。また、天地の間で万物が生き生きと栄え、各自がふさわしい場所で能力を発揮している状態にもたとえる。
由来
中国最古の詩歌集である「詩経」大雅・旱麓の「鳶飛戾天、魚躍于淵(鳶は天に飛び至り、魚は淵に躍る)」に由来する。詩経の詩篇は西周から春秋期(おおむね紀元前11~6世紀頃)に成立したとされる。この句は後に「中庸」にも引用され、天地の上下にわたって自然の理が明らかに働いていることを表す句として解釈された。
備考
自然界の活気だけでなく、人が束縛されずに各自の持ち味を発揮する理想的な状態にも用いる。日常会話よりは文章語・教養語として使われることが多い。
誤用・混同注意
- 「鳶」はこの熟語では「とび」ではなく「えん」と読む。
- 「魚躍」を「魚踊」と書くのは誤り。
- 単に鳥や魚の動作を述べる語ではなく、万物が自然に生き生きと活動することを表す比喩でもある。
例文
- 春の山野では鳥が舞い、川では魚が跳ね、まさに鳶飛魚躍の趣がある。
- 社員がそれぞれの得意分野で存分に力を発揮する、鳶飛魚躍のような職場を目指したい。
- 子どもたちが校庭を自由に走り回る姿は、鳶飛魚躍という言葉を思わせる。
分類
類義語
対義語
- 死気沈沈
- 萎靡沈滞