魯魚帝虎
読み方:ろぎょ ていこ
意味
文字の形が似ているために、書き写しや印刷の際に文字を誤ること。また、そのような誤写・誤植をいう。「魯」と「魚」、「帝」と「虎」が字形の上で紛らわしいことに由来する。
由来
中国・東晋時代(317~420年)の道教思想家、葛洪(かっこう)による『抱朴子』の「遐覧」篇にある「書三写、魚成魯、帝成虎(書は三たび写せば、魚は魯となり、帝は虎となる)」に基づく。書写を重ねるうち、似た字が取り違えられることを示した言葉である。
備考
主に文献学・校正・編集など、文字資料を扱う場面で用いる硬い表現である。単なる内容上の誤りではなく、字形の類似に起因する誤写・誤植を指す。
誤用・混同注意
- 「魯魚亥豕」と取り違えられることがあるが、こちらも字形の似た文字による誤写をいう別の四字熟語である。
- 単なる判断ミスや内容の誤り一般を指す語ではなく、主に文字の取り違えによる誤写・誤植をいう。
例文
- 古文書を校訂する際には、魯魚帝虎の誤りがないか、原本や異本と丁寧に照合する必要がある。
- 旧字体を含む資料をOCRで読み取らせると、魯魚帝虎ともいうべき字形の取り違えが起こることがある。
- この年号の記載は後世の写本によるため、魯魚帝虎によって改変された可能性も検討すべきだ。