饕餮之徒
読み方:とうてつ の と
意味
食べ物を異常なほどむさぼり食う人、または財産・利益などを際限なく欲しがる、強欲な人をいう。「徒」は仲間・同類の意で、饕餮のように飽くことを知らない者たちという意味である。
由来
中国古典『春秋左氏伝』文公十八年に、食物や財貨を貪り、欲望に限りがない者を「饕餮」と呼んだ記述があることに由来する。「饕餮」は古代中国で貪欲・大食の象徴とされた語で、「之徒」はそのような者の仲間・一類を意味する。『春秋左氏伝』は春秋時代を扱う書で、本文の成立はおおむね戦国時代から前漢期にかけてと考えられている。
備考
日常会話ではまれで、文章語・批評的な表現として用いられる。食欲旺盛な人だけでなく、金銭や利益を飽くことなく貪る強欲な人を非難していう語である。
補足
- 「饕餮」を「とうきょう」などと読むのは誤りで、読みは「とうてつ」。
- 単に大食の人だけを指すとは限らず、財貨や利益を際限なく貪る強欲な人にも用いる。
例文
- 宴席の料理を次々と平らげる彼を、友人たちは冗談めかして饕餮之徒と呼んだ。
- 民の困窮をよそに私腹を肥やす役人は、まさに饕餮之徒というべきだ。
- 利益を際限なく求める饕餮之徒ではなく、節度ある経営者でありたい。