餓莩遍野
読み方:がひょう へんや
意味
飢饉や戦乱などのために餓死した人の死体が、野原一面に散らばっていること。転じて、災害・戦争・政治の失敗などによる被害が極めて深刻で、悲惨な状況が広く見られることをいう。
由来
中国の儒家思想書『孟子』「梁恵王章句上」にある「庖に肥肉あり、厩に肥馬あり、民に飢色あり、野に餓莩あり(野原には餓死者がいる)」に基づく。孟子が、民を飢えさせながらぜいたくをする為政者を批判した言葉で、戦国時代(紀元前4~3世紀頃)の思想を背景とする。「野に餓莩あり」から、餓死者が野に満ちる意を四字にまとめたもの。
備考
主に飢饉・戦乱などによる大量の餓死を表す、非常に重く悲惨な語。日常的な「空腹の人が多い」という意味には用いない。「餓殍遍野」とも書く。
別表記
- 餓殍遍野
補足
- 「がふへんや」ではなく、標準的には「がひょうへんや」と読む。
- 「餓浮遍野」と書くのは誤り。
- 「餓莩」は単に空腹の人ではなく、主として飢え死にした人・その死体を指す。
例文
- 長い干ばつと内戦が重なり、その地域は餓莩遍野というべき惨状に陥った。
- 記録には、飢饉の年に村を出た人々が倒れ、餓莩遍野のありさまになったと記されている。
- 政策の失敗によって民衆を餓莩遍野の苦しみに追い込んではならない。