雲興霞蔚
読み方
うんこう かい
意味
雲がわき起こり、霞が美しくたなびく様子をいう。山や渓谷などの、雲霞に包まれた壮麗で趣深い景色を表す雅語である。転じて、文章・絵画などが華やかで美しいことにもいう。
由来
中国・南朝宋の劉義慶編『世説新語』「言語」に由来する。東晋の画家・顧愷之(顧長康)が会稽の山水を評して、「千巌競秀、万壑争流、草木蒙籠其上、若雲興霞蔚」と述べたという記事に見える。『世説新語』の成立は5世紀、430年代頃とされる。
備考
主に山水や雲霞の壮麗な景色をいう漢文調の雅語で、日常会話ではほとんど用いない。詩歌・紀行文・書画の評などに適する。「雲蒸霞蔚」と近い意味で用いられることがある。
例文
- 早朝の渓谷は雲興霞蔚の趣を呈し、峰々が雲と霞の間から次々に姿を現した。
- その山水画は、淡墨で描かれた雲興霞蔚たる景色が見る者を魅了する。
- 雨上がりの山並みは雲興霞蔚として、まるで古典詩の一場面のようだった。
類義語
- 雲蒸霞蔚
- 山紫水明
- 水秀山明
対義語
- 晴天万里
- 雲散霧消