金人三緘
読み方
きんじん さんかん
意味
言葉を慎み、軽々しく物を言ったり秘密を口外したりしないこと。「金人」が口を三重に封じていたという故事に基づく。単に無口であることではなく、多言が失敗や災いを招くことを戒め、慎重に発言する態度をいう。
由来
中国の『孔子家語』「観周」に由来する。孔子が周の太廟を訪れた際、口を三重に封じた「金人(銅・金属製の人像)」を見たとされる。その背には「古の慎言の人なり。多言するな、多言は多く敗る」といった戒めが刻まれていたという。故事の時代設定は春秋時代(紀元前6~5世紀ごろ)で、現行の『孔子家語』は魏代・3世紀ごろに成立したとされる。
備考
中国の故事に基づく、文章語・教訓的な表現である。「金人」は人名ではなく、口を封じた金属製の人像を指す。日常会話では「口を慎む」「軽々しく言わない」などと言い換えることが多い。
例文
- 未公表の情報を扱う会議では、金人三緘を心がけて不用意な発言を避けるべきだ。
- 彼は人から聞いた秘密について金人三緘を守り、決して他人に口外しなかった。
- 交渉の初期段階では、相手の出方を見極めるためにも金人三緘の姿勢が求められる。
類義語
- 緘口慎言
- 慎言敏行
- 口を慎む
対義語
- 放言高論
- 饒舌多弁
- 軽率な発言