返本還源
読み方:へんぽん かんげん
意味
物事の根本・本来の姿に立ち返ること。特に仏教では、迷いや執着を離れ、人間に本来そなわる仏性・悟りの境地へ帰ることをいう。一般には、枝葉末節を捨てて原点に戻るという意味でも用いる。
由来
中国禅宗の仏教語に由来する。「返本」は本来の根本へ返ること、「還源」は万物・教えの源へ帰ることを表す。宋代の1004年ごろ、僧の道原が編んだ禅宗の灯史『景徳伝灯録』に「返本還源、法無二相」と見え、迷妄を離れて本来の真理に帰る意として用いられた。
備考
本来は禅・仏教の文脈で、悟りや本来の心に帰ることをいう語。現代では、組織や個人が初心・原点に立ち返るという比喩にも使われる。
誤用・混同注意
- 「返本還元」と書くのは誤り。正しくは「返本還源」。
- 単に本を返却する意味ではなく、根本・本源に立ち返ることを表す。
例文
- 禅師は、迷いを断って本来の自己に帰ることを返本還源と説いた。
- 改革が行き詰まったときこそ、創業時の理念に返本還源する姿勢が求められる。
- 情報に振り回されず、自分が何を大切にしたいのかへ返本還源しよう。
分類
類義語
- 還源返本
- 帰根復命
- 原点回帰
対義語
- 捨本逐末
- 本末転倒