衣錦食肉
読み方:いきん しょくにく
意味
錦織の美しい衣服を着て、肉を食べること。転じて、衣食が豊かでぜいたくな暮らしをすること、またはそのような生活を望む人間の欲求をいう。
由来
中国の法家思想書『商君書』の「算地」篇にある「衣錦食肉、人之情也(錦を着て肉を食べるのは人の情である)」に基づく。『商君書』は戦国時代、紀元前4世紀ごろの商鞅に仮託される書物で、現存本文には後世の編纂も含まれるとされる。
備考
現代の日常会話ではやや硬い文章語・漢文調の表現。錦と肉が貴重だった時代の価値観を背景に、単なる豊かさよりも華美でぜいたくな生活を表す。
誤用・混同注意
- 「衣錦夜行」と混同しない。衣錦夜行は、立身出世しても故郷に帰らなければ人に知られないという趣旨の別の故事成語。
- 「衣錦食玉」などと書かない。「食肉」が正しい。
例文
- 事業の成功後、彼は衣錦食肉の生活を送るようになった。
- 衣錦食肉を望む気持ちそのものは、人として自然な欲求ともいえる。
- 古代において衣錦食肉を享受できたのは、主に富裕層や権力者だった。