蠅頭蝸角
読み方:ようとう かかく
意味
ハエの頭とカタツムリの角のように、きわめて小さく取るに足りない物事をいう。特に、わずかな名誉・利益や、それをめぐるつまらない争いをたとえる語。目先の小利小名に執着することを、やや批判的にいう場合が多い。
由来
北宋の詩人・蘇軾(1037~1101)の詞「満庭芳」にある「蝸角虚名、蠅頭微利(カタツムリの角ほどのむなしい名声、ハエの頭ほどのわずかな利益)」に由来する。ここから「蠅頭」と「蝸角」を組み合わせ、取るに足りない名利・物事を指す四字熟語となった。「蝸角」の比喩には、『荘子』則陽篇の、カタツムリの角の上の国々が争うという寓話も背景としてある。
備考
文章語・教養語として用いられ、日常会話ではあまり多くない。「蝸角之争」は些細な争いそのものをいうのに対し、本語は小さな名利や取るに足りない物事一般を指せる。
別表記
- 蝿頭蝸角
補足
- 「蝸角」を「かたつむりの角」と訓読するのではなく、熟語全体は「ようとうかかく」と読む。
- 「蝸角之争」と同じく争いだけを指す語だと理解するのは不正確で、わずかな名利や取るに足りない物事一般にも用いる。
- 「蜗」は中国の簡体字であり、日本語の標準的な表記では「蝸」を用いる。
例文
- 目先の蠅頭蝸角にとらわれず、会社全体の将来を見据えて判断すべきだ。
- 部署どうしがわずかな予算をめぐって蠅頭蝸角の争いを続けている。
- 彼は名声や小さな利益を蠅頭蝸角と見なし、研究そのものに打ち込んだ。