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董狐直筆

読み方:とうこ ちょくひつ

意味

歴史を記す者が、権力者や利害に左右されず、事実をありのままに厳正に書き記すこと。また、そのような公正で勇気ある記録・執筆態度をいう。

由来

中国・春秋時代、晋の史官であった董狐が、紀元前607年ごろに起きた晋霊公殺害について、実行者が趙穿であっても責任を負う趙盾を「趙盾其君を弑す」と記録した故事による。趙盾本人の抗議や権力を恐れず事実を書いたことを、孔子が「古の良史」と称賛したと『春秋左氏伝』宣公二年に記される。「董狐直筆」はこの故事を四字に要約した語。

備考

主に歴史家・記者・編集者などが、権力や私情を排して事実を記録する態度をほめる際に用いる。ここでの「直筆」は「本人が自筆で書くこと」ではなく、事実を曲げずに書く意。

補足

  • 「直筆」を「本人が自筆で書くこと」と解するのは誤り。この語では、事実を曲げずに記録することをいう。
  • 「董胡直筆」は誤りで、人物名は「董狐」と書く。

例文

  • 不正の疑いがある以上、記者は董狐直筆の精神で検証結果を報じるべきだ。
  • 社史を編纂するにあたり、功績だけでなく失策も董狐直筆で記録する方針を定めた。
  • 権力者の圧力に屈せず董狐直筆を貫いた彼の報告書は、後世に高く評価された。

分類

類義語

対義語

この四字熟語に使われている漢字