色心不二
読み方
しきしん ふに
意味
仏教で、色(しき)、すなわち身体・物質・形ある現象と、心(しん)、すなわち精神・認識・感情の働きは、別々に独立したものではなく、同じ生命・現実の二つの側面であるとする考え。不二は、両者を二つに分けて対立させないという意味。
由来
中国・隋代の天台大師智顗(ちぎ、538~597)が6世紀末に大成した天台教学に由来する仏教語。『摩訶止観』が講説されたのは594年ごろとされ、同書などに見られる、物質的現象である「色」と精神作用である「心」を不可分とみる思想を背景とする。日本では平安時代に天台宗を通じて広まり、鎌倉時代には日蓮仏教でも重要な教義語となった。
備考
「色」は色彩ではなく、身体・物質・形ある現象を指す仏教語である。「不二」は単純な同一ではなく、二項を対立的に分けないことをいう。主に仏教・哲学の文脈で用いる。
例文
- 講師は、身体と精神を切り離して考えない色心不二の思想を解説した。
- 色心不二の立場に立てば、心の状態と日々の身体的な行いは深く結び付いていると考えられる。
- この作品は色心不二を主題として、肉体と意識が響き合う姿を表現している。
類義語
- 身心一如
- 心身一如
- 身心不二
対義語
- 心身二元論
- 精神・物質の二元論