自慚形穢
読み方:じざん けいわい
意味
自分より優れた人や立派なものに接して、自分の容姿・能力・境遇などが劣っているように思い、恥ずかしく感じること。「形穢」は姿形が見劣りする意で、転じて人としての力量や品格に引け目を感じる場合にもいう。
由来
中国・南朝宋の劉義慶(りゅうぎけい)が5世紀ごろに編んだ『世説新語』の「容止」に見える故事に基づく。西晋の王済が、容姿の美しい甥の衛玠(えいかい)を見るたびに、「珠玉がそばにあると、自分の姿が穢れて見える」と嘆いたという話から、「自ら形穢を慚ず」の意で用いられるようになった。
備考
主に文章語として用いる硬い表現。「容姿が劣る」という原義だけでなく、才能・学識・地位などが他人に及ばないと感じて萎縮する意味でも使う。単なる謙遜より、強い劣等感を含むことが多い。
誤用・混同注意
- 「自慚」を「自惨」と書かないよう注意する。
- 「形穢」を単に不潔な姿という意味に限定せず、他者と比べて自分が見劣りすると感じる意味で用いる。
例文
- 同級生の流暢な発表を聞き、自慚形穢の思いを抱いた。
- 第一線で活躍する研究者たちに囲まれると、自慚形穢を感じることがある。
- 他人と比べて自慚形穢に陥るのではなく、自分自身の成長に目を向けよう。
分類
類義語
- 引け目を感じる
- 自己嫌悪
- 自愧
- 慚愧