老馬識途
読み方
ろうば しきと
意味
年を重ねて経験を積んだ人は、物事の事情や処理の仕方をよく知っており、的確に判断・対応できるという意味。老いた馬が通り慣れた道を知っていることにたとえ、経験豊かな人の知恵や力量をいう。
由来
中国の『韓非子』「説林上」に由来する。春秋時代(紀元前7世紀ごろ)、斉の桓公が孤竹を討った帰途に道に迷った際、管仲の進言で老馬を放して後をついて行き、道を見つけたという故事がもとである。『韓非子』は戦国時代末期、紀元前3世紀ごろに成立したとされる。原話の「老馬の知恵は用いることができる」という趣旨から、「老馬識途」という成句が生まれた。
備考
「老馬」は実際の馬ではなく、経験を重ねた人の比喩。中国故事に基づく漢文調の語で、日常会話では「老馬の智」や「経験豊富な人」のほうが通じやすい。年齢を強調する表現でもあるため、相手に直接用いる際は配慮が必要。
例文
- 未知の海外市場への進出では、かつて現地に赴任していた顧問の助言が役立った。まさに老馬識途である。
- 若手だけでは判断に迷う故障だったが、ベテラン整備士は原因をすぐに見抜いた。老馬識途のたとえどおりだ。
- 復旧計画の作成では、古い路線事情を知り尽くす元駅長が老馬識途の知恵を発揮した。
類義語
対義語
- 少不更事
- 経験不足
- 無知蒙昧