秋風蕭瑟
読み方:しゅうふう しょうしつ
意味
秋の風がもの寂しく吹き、あたりが冷え冷えとして寂しい趣があること。転じて、秋の夕暮れや衰えゆく時期に感じる、荒涼とした寂寥感のある情景をいう。
由来
中国・後漢末の曹操が建安12年(207年)ごろに詠んだ詩「歩出夏門行」の一篇「観滄海」にある「秋風蕭瑟、洪波湧起」に基づく。「蕭瑟」は風が冷たく寂しく吹くさま、またその音がもの寂しいさまを表す。原詩では、秋風と大波が立つ雄大な海辺の景色を描いている。
備考
「蕭瑟」は単に寒いという意味ではなく、風の音や景色から受ける寂しさ・荒涼感を伴う語である。日常会話よりも、文学的な情景描写や文章語で用いられる。
補足
- 「蕭瑟」を「粛瑟」と書くのは誤り。
- 「蕭殺(しょうさつ)」は草木が枯れて寂しいさまをいう別語であり、「蕭瑟」と混同しない。
- 「蕭瑟」を「しょうさつ」と読むのは誤りで、読みは「しょうしつ」。
例文
- 日が暮れるころには秋風蕭瑟として、人気のない浜辺に波音だけが響いていた。
- 小説は、秋風蕭瑟たる古都の町並みから始まる。
- 祭りの終わった境内は秋風蕭瑟の趣で、落ち葉が石畳を転がっていた。
分類
類義語
- 秋風蕭条
- 秋風索莫
- 凄風苦雨
対義語
- 春風駘蕩
- 春風和煦