睚眦之怨
読み方:がいさい の うらみ
意味
ほんの少しにらまれたことや、わずかな不快・侮辱に対して抱く恨みのこと。転じて、きわめて些細な恨みや遺恨をいう。小事であっても恨みを忘れず、報復しようとするような強い執念を含んで用いられることがある。
由来
前漢の司馬遷が紀元前91年頃に完成させたとされる『史記』の「范雎蔡沢列伝」に由来する。秦の政治家・范雎について、「一飯之徳必償、睚眦之怨必報」(一飯の恩にも必ず報い、にらまれたほどの小さな恨みにも必ず報いる)と記された。「睚眦」は怒って目を見開き、にらむことを表す。
備考
現代の日常会話ではあまり用いない漢文調・文章語の表現。「がいさいのうらみ」と訓読する。「睚眦」は「眥」とも書く。単なる小さな不満より、執念深く報いようとする含みを伴う場合がある。
別表記
- 睚眥之怨
例文
- 彼は睚眦之怨まで抱き続けるような人物ではなく、すぐに相手を許した。
- 些細な行き違いを睚眦之怨としていつまでも引きずれば、人間関係は悪化する。
- 権力者が部下の失言を睚眦之怨として報復するようでは、組織に健全な意見は育たない。
分類
類義語
- 些細な恨み
- 小さな遺恨
- 微かな怨み