不念旧悪
読み方
ふねん きゅうあく
意味
過去に他人から受けた悪事や不当な扱い、恨みをいつまでも心にとどめず、蒸し返さないこと。人の過去の過ちを許し、寛大に接する態度をいう。
由来
中国古典の『論語』「公冶長」篇にある、孔子が伯夷・叔斉を評した「伯夷叔斉、不念旧悪、怨是用希(伯夷と叔斉は昔の悪事を心にとどめなかったので、怨みが少なかった)」に基づく。『論語』は、孔子(前551年頃~前479年頃)の言行を、春秋時代末から戦国時代初期頃に弟子たちが編纂したものとされる。
分類・構成
備考
主に、他人から受けた過去の非礼・害を恨まず許す態度を表す。自分自身の過去の悪事を忘れる、という意味ではない。日常会話より文章語・教訓的な文脈で用いられる。
誤用・混同注意
- 「自分が過去にした悪事を忘れること」という意味に解するのは誤り。主に他人の過去の悪事・恨みを心にとどめないことをいう。
- 「旧悪」は「きゅうあく」と読む。
例文
- 彼女は不念旧悪の人で、以前の行き違いを責めることなく私を受け入れてくれた。
- 組織を立て直すには、不念旧悪の姿勢で、過去の失敗より今後の協力を重視する必要がある。
- 一度謝罪を受け入れた以上、不念旧悪を心がけて相手の過去を蒸し返さないようにした。
類義語
- 寛仁大度
- 寛大無辺
- 水に流す
対義語
- 根に持つ
- 怨恨を抱く
- 報復雪恨