百千万劫
読み方:ひゃくせんまん ごう
意味
仏教でいう、数えきれないほど長い時間・年月のこと。「劫」は宇宙の生成と消滅に及ぶほど長大な時間単位を表す。転じて、現実には測れないほど気の遠くなるような長い歳月をいう。
由来
古代インド仏教の時間観に由来する仏教語である。「劫」はサンスクリット語 kalpa(カルパ)に由来し、漢訳仏典では「劫」または「劫波」と表記された。中国で仏典の漢訳が盛んになった後漢期(2~3世紀)以降、「百・千・万」という多数を表す語と結び付き、極めて長い時間を強調する表現として用いられた。特定の一書だけを典拠とする句ではない。
備考
主に仏教的・文語的な表現で、日常会話ではほとんど用いない。「劫」は単なる「長い年数」ではなく、宇宙規模の途方もない時間を表す語である。
別表記
- 百千萬劫
補足
- 「劫」を「却」と書かない。
- 「百・千・万年」という具体的な年数を指す語ではなく、計り知れない長時間を強調する表現である。
例文
- 仏典では、衆生が悟りに至るまで百千万劫を要することがあると説かれる。
- 二人の縁は百千万劫を経ても尽きない、と詩人は詠んだ。
- 石仏は百千万劫の時を見守るかのように、山里に静かに立っている。
分類
類義語
- 永劫
- 億万劫
- 長年月
- 千秋万歳