瑕不掩瑜
読み方:か ふえん ゆ
意味
小さな欠点や傷(瑕)があっても、優れた長所・美点(瑜)を覆い隠すことはできない、という意味。人や作品などに多少の短所があっても、それを上回る大きな価値や美点があることをいう。
由来
中国古典『礼記』の「聘義」篇にある「瑕不掩瑜、瑜不掩瑕、忠也」に基づく。玉を人の徳にたとえ、玉の小さな傷はその美しい光沢を隠せず、逆に光沢も傷を隠せないことを述べた語である。『礼記』は前漢時代、紀元前2〜前1世紀ごろに編纂・成立したとされる。
備考
文章語・評価語として用いられることが多い。「欠点がない」という意味ではなく、欠点があっても美点の価値を損なわないという意味である。原典では対句として「瑜不掩瑕」も続く。
別表記
- 瑕不揜瑜
誤用・混同注意
- 「掩」を「演」や「隠」などと書き誤らない。「掩」は覆い隠す意。
- 「瑕」は「暇」、「瑜」は「愉」「喩」などと混同しやすい。
- 欠点がまったく存在しないことを表す語ではなく、欠点より美点が勝ることを表す。
例文
- 新製品には操作上の小さな不備もあるが、性能と革新性を考えれば瑕不掩瑜だ。
- 彼は愛想がよいとはいえないものの、仕事への誠実さと能力は高く、瑕不掩瑜と評価されている。
- この小説には粗削りな箇所も見られるが、物語の構成力は瑕不掩瑜というべきだ。
分類
類義語
- 白璧微瑕
- 美中不足
対義語
- 瑜不掩瑕