現身成仏
読み方:げんしん じょうぶつ
意味
生きている現在の身のままで仏になること。死後に長い修行や来世を経て悟りを得るのではなく、この身・この世において仏の悟りを実現できるという考え方をいう。特に真言宗などの密教で重視される。
由来
仏教、特に密教における成仏観に基づく語で、「現身」は現在生きている身、「成仏」は仏の悟りを得ることを表す。「即身成仏」とほぼ同義である。日本では平安時代初期(9世紀)、空海が著した『即身成仏義』などを通じて、現世のこの身体のまま悟りに至るという真言密教の思想が体系的に示された。
備考
主に仏教思想・宗教史の文脈で用いる語で、日常会話では「即身成仏」のほうが比較的よく知られる。文字どおり肉体が不死になるという意味ではなく、悟りの実現を表す教義上の語である。
別表記
- 現身成佛
例文
- 真言密教では、厳しい修行によって現身成仏に至ることができると説く。
- 現身成仏という思想は、悟りを遠い来世だけのものと見ない点に特色がある。
- 僧は現身成仏を目標に、三密の修行に励んだ。
分類
類義語
- 即身成仏
- 現世成仏