玩人喪徳
読み方
がんじん そうとく
意味
人を自分の楽しみや道具のように軽々しく扱い、もてあそぶ者は、人としての徳を失うという戒め。権力や地位を利用して他人を弄ぶことは、人格を損ない、道徳的な信頼を失わせるという意味である。
由来
中国の古典『書経』の「周書・旅獒」に見える「玩人喪徳、玩物喪志(人を玩べば徳を喪い、物を玩べば志を喪う)」に基づく。伝承上は、紀元前11世紀ごろの周王朝成立期に、周の武王を戒めた言葉とされる。ただし、『書経』本文の成立・編纂時期には諸説がある。
分類・構成
備考
「玩」は「もてあそぶ」の意で、単に人と遊ぶことではない。対句となる「玩物喪志」と併せて引用されることが多い。現代では、他者を道具のように扱う行為への倫理的な警告として用いられる。
誤用・混同注意
- 「玩」は「頑」ではない。「頑人喪徳」とは書かない。
- 「喪徳」を「損徳」と書き換えない。
- 「人を玩ぶ」は、人と楽しく遊ぶ意味ではなく、人を道具のようにもてあそぶ意味である。
例文
- 部下を気分次第で昇進・左遷させるような行為は、まさに玩人喪徳というべきだ。
- 人間関係を勝ち負けの遊びのように扱えば、玩人喪徳となり、周囲からの信頼を失う。
- 権力者には、玩人喪徳の戒めを忘れず、一人ひとりを尊重する姿勢が求められる。