狼心狗肺
読み方:ろうしん くはい
意味
狼のように残忍な心と、犬のように非情な性質を持つ、という意味。人の恩を忘れて裏切るような、冷酷で恩知らずな人物・振る舞いを強く非難していう。
由来
中国・明代末期、馮夢龍編の白話小説集『醒世恒言』巻三十に「狼心狗肺、負義忘恩(狼心狗肺で、義に背き恩を忘れる)」という形で見える。『醒世恒言』は1627年(明・天啓7年)ごろに刊行されたとされ、この表現が残忍で恩知らずな者を指す成語として定着した。
備考
強い非難や侮蔑を含む語であり、人に直接用いる際は注意が必要。現代日本語では日常会話より、文章語・漢文調の表現として見られる。「狗」は「犬」の意で、誤字ではない。
補足
- 「狼心犬肺」と書くのは一般に誤り。正しくは「狼心狗肺」。
- 「狗」を「いぬ」と読まず、「ろうしんくはい」と読む。
- 単に「動物好きではない」という意味ではなく、残忍で恩知らずな人を非難する語である。
例文
- 恩人を裏切って利益を得ようとするとは、まさに狼心狗肺の振る舞いだ。
- 危機の際に仲間を見捨てた彼は、狼心狗肺の人物だと厳しく非難された。
- 事情を確かめもせず相手を狼心狗肺と呼ぶのは、あまりに過激な言い方である。