狗猛酒酸
読み方:くもう しゅさん
意味
番犬が獰猛で客を追い払うため、売り物の酒が売れ残って酸っぱくなるという意。組織や店で、窓口・部下・周囲の者の横暴や不親切が原因となり、本来よい商品・事業・人材が生かされず、客や協力者を失うことをいう。
由来
中国の戦国時代、紀元前3世紀ごろに成立したとされる『韓非子』の「外儲説右上」に基づく。宋の酒売りは酒の質も看板もよかったのに酒が売れず酸っぱくなった。理由は、店の猛犬が酒を買いに来る客をかみついて追い払っていたためだという故事から生じた。
備考
日常会話ではまれな故事成語。「猛犬のせいで酒が酸っぱくなる」という字面どおりの現象ではなく、門番役・窓口役などの悪い対応が組織全体の損失を招くたとえとして用いる。
誤用・混同注意
- 「犬猛酒酸」とは書かず、故事成語としては通常「狗猛酒酸」と表記する。
- 「くもうしゅさん」を「いぬもうしゅさん」などと訓読しない。
例文
- 店主は、受付係の横柄な応対で客足が遠のいた事態を、まさに狗猛酒酸だと反省した。
- 製品の品質が優れていても、利用者を威圧する窓口があれば狗猛酒酸となり、事業は伸びない。
- 上司は一部の社員の不親切な対応を放置せず、狗猛酒酸を防ぐために接客体制を見直した。