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燕頷投筆

読み方:えんがん とうひつ

意味

学問や文筆に携わる者が筆を捨てて武人となり、軍功を立てようとすること。転じて、文事の仕事をやめて、より行動的・実戦的な道へ進むことをいう。

由来

中国後漢の武将・班超(はんちょう)の故事に基づく。『後漢書』班超伝によれば、班超は貧しさから役所の文書を書き写す仕事をしていたが、筆を投げて「大丈夫たる者、いつまでも筆硯の間にいるべきではない」と嘆き、軍に入り西域で功績を立てた。また班超は「燕頷虎頸」の相、すなわち武人として大成する顔つきと評された。「燕頷」と「投筆」を合わせた語である。班超の活躍は1世紀、出典の『後漢書』は5世紀頃に成立した。

備考

主に班超の故事を踏まえて用いる硬い表現で、日常会話ではまれ。「燕頷」は燕のようなあご、「投筆」は筆を投げ捨てる意。単に転職する意味ではなく、文から武・実践へ転じるニュアンスがある。

誤用・混同注意

  • 「燕顔投筆」と書くのは誤り。顔ではなく、あごを表す「頷」を用いる。
  • 英雄・豪傑の人相をいう「燕頷虎頸」と混同しない。「燕頷投筆」は、筆を捨てて武人となる行為に重点がある。

例文

  • 彼は研究者の道を離れ、自衛官を志した。まさに燕頷投筆の決断といえる。
  • 若いころの班超は、燕頷投筆の故事に示されるように、筆写の仕事をやめて軍功を求めた。
  • 彼女が机上の議論だけでは社会を変えられないと現場へ赴いた姿を、比喩的に燕頷投筆と評することができる。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字