投筆従戎
読み方
とうひつ じゅうじゅう
意味
文筆や学問の仕事をやめて軍隊に入り、武功を立てようとすること。「筆を投げ捨てて戎事(軍事)に従う」という意味からいう。転じて、文事に携わる者が国家的な危機などを機に軍務へ身を投じることを表す。
由来
中国後漢の班超の故事に基づく。班超は若いころ官府で文書を書き写す仕事をしていたが、異民族の侵入を聞き、「大丈夫は傅介子・張騫のように辺境で功を立てるべきで、どうして長く筆硯の間にいることができようか」と嘆いて筆を投げ、軍務に就いたという。『後漢書』班超伝に見える。班超が西域経営に赴いたのは永平16年(73年)ごろ。
分類・構成
備考
現在の日常会話ではあまり用いない、文章語的・歴史的な表現である。「戎」は武器・軍事・戦争を意味する。戦争参加を肯定的に響かせる場合があるため、現代の文脈では使用場面に配慮する。
誤用・混同注意
- 「投筆従軍」と書き換えることがあるが、班超の故事成語としての定型は「投筆従戎」。
- 「従戎」を「じゅうじゅう」ではなく「じゅうじゅん」などと誤読しない。
例文
- 班超は筆写の仕事を捨てて投筆従戎し、西域で大きな功績を挙げた。
- 国難を前に、学生たちの中には投筆従戎を志願する者もいた。
- この伝記は、一介の書記が投筆従戎して将軍へと成長する過程を描いている。
類義語
- 投筆請纓
- 棄筆従戎
- 文武両道
対義語
- 偃武修文
- 偃武休兵