煮豆燃萁
読み方:しゃとう ねんき
意味
兄弟や同族など、本来は同じ根源をもつ者同士が、互いに争い傷つけ合うことのたとえ。特に、近い親族・仲間が権力や利益をめぐって争い、身内を苦しめることをいう。
由来
中国・魏の曹植(そうしょく)が、兄の曹丕(そうひ)から才能を試され、七歩歩く間に詩を作るよう命じられたという故事に基づく。曹植は、豆を煮るために豆がら(萁)を燃やせば、同じ根から生えた豆が釜の中で泣く、という「七歩詩」を詠み、兄弟が争う悲しさを訴えたとされる。この話は5世紀前半成立の『世説新語』に収められている。
備考
「萁」は豆の茎・さやなどを除いた後のから(豆がら)の意。「煮豆燃箕」とも書く。主に身内・同族・同じ組織の仲間どうしの争いを嘆く文脈で用いる。
別表記
- 煮豆燃箕
誤用・混同注意
- 「燃萁」の「萁」を「箕」と書くことがあるが、「箕」はちりとり・みのの意であり、原義上は「萁」が正しい。ただし「煮豆燃箕」は辞書に認められる表記もある。
- 単に激しい競争一般を指す語ではなく、兄弟・親族・同族・仲間など、同じ根源をもつ者どうしの争いに用いる。
例文
- 遺産をめぐって兄弟が訴訟を起こすとは、まさに煮豆燃萁の悲劇だ。
- 同じ会社から独立した二社が過度に非難し合う姿を、会長は煮豆燃萁だと嘆いた。
- 権力争いのために一族が分裂するのは、煮豆燃萁というべき痛ましい事態である。
分類
類義語
- 骨肉相残
- 同室操戈
- 手足相残
- 煮豆燃箕
対義語
- 兄弟怡怡
- 兄友弟恭
- 手足情深