無明煩悩
読み方:むみょう ぼんのう
意味
仏教でいう、真理を知らない根本的な迷いである「無明」と、そこから生じる欲望・怒り・執着などの心の汚れである「煩悩」をいう。広くは、人を苦しみや迷いに縛りつける無知や欲望・執着を指す。
由来
「無明」はサンスクリット語 avidyā(真理を知らないこと)、「煩悩」は kleśa(心を悩ませ汚すもの)を漢訳した仏教用語である。語の思想的起源は古代インド仏教(紀元前5世紀頃以降)にさかのぼり、中国での仏典漢訳を通じて日本にも伝来した。「無明煩悩」という四字の固定した表現としての成立時期は明確ではない。
備考
主に仏教の教義を説明する語で、日常会話ではあまり用いない。一般には欲望や執着の意味で使われることもあるが、本来は真理への無知を根とする迷いを含む。
別表記
- 無明煩惱
誤用・混同注意
- 「無明」は仏教語では通常「むみょう」と読み、「むめいぼんのう」と読むのは一般的ではない。
- 単なる「無知と悩み」の意味ではなく、仏教における根本的な迷いと心の汚れを指す。
例文
- 仏教では、無明煩悩を断ち切ることが解脱への道であると説かれる。
- 彼は無明煩悩にとらわれ、目先の利益ばかりを追い求めている。
- この説話は、人が無明煩悩からいかに目覚めるかを描いている。
分類
類義語
- 迷妄
- 妄念
- 愛欲煩悩
- 五欲煩悩