烏焉成馬
読み方:うえん せいば
意味
「烏」と「焉」の字形が「馬」と似ているため、書き写す際などに別の字へ誤ってしまうこと。転じて、文字の形が似ていることによって生じる誤字・誤写、またはそのために内容が誤って伝わることをいう。
由来
中国古典『周礼』の「天官・外史」にある、各地に文字を正しく伝える職掌についての記述と、後漢の鄭玄(127~200年)の注に由来する。注には「焉」を「馬」と誤写する例が示され、字形の近い「烏」「焉」と「馬」の取り違えを表す「烏焉成馬」という成語になった。『周礼』自体の成立時期は戦国時代から前漢期ごろとされる。
備考
日常会話ではあまり用いない漢文由来の語で、校訂・校正、写本研究、文章作成などの文脈で使われる。「魯魚亥豕」と同じく、文字の形が似ていることによる誤りをいう。
例文
- 史料を翻刻する際は、烏焉成馬のような字形の取り違えに注意を要する。
- 研究者は原典と写本を照合し、烏焉成馬による誤写がないかを確かめた。
- 契約書では一字の誤りが大きな問題になり得るため、烏焉成馬を防ぐ厳密な校正が必要だ。
分類
類義語
- 魯魚亥豕
- 誤字脱字
- 訛字
対義語
- 正確無誤
- 一字不差