潜竜勿用
読み方:せんりょう もつよう
意味
才能や力量を備えていても、まだ世に出て活動すべき時機ではないこと。竜が深く水中に潜み、天に昇る時を待つというたとえから、実力を蓄えながら好機を待つべき段階をいう。
由来
中国最古級の古典である「易経」の「乾卦」初九にある「潜龍勿用(潜竜、用うること勿れ)」に基づく。潜んでいる竜は、まだ用いる、すなわち世に出て働かせるべきではないという意味である。易経の本文の成立時期には諸説あるが、紀元前1千年紀から戦国時代頃までに形成された中国古典とされる。
備考
主に、才能がありながら時機を待つ人や段階について用いる。単なる怠惰や無為を指す語ではなく、将来の活動に備えて実力を養うという前向きな含みがある。
別表記
- 潜龍勿用
誤用・混同注意
- 「潜龍勿用」は旧字体を用いた表記であり、誤りではない。
- 「潜竜無用」とするのは誤り。「勿用」は「用いることなかれ」の意である。
- 単に「才能がないため活躍できない」という意味ではなく、時機が未熟であることを表す。
例文
- 経験は十分でも、今は人脈と知識を蓄える潜竜勿用の時期だと考えている。
- 若手社員には、潜竜勿用の期間を無駄と見なさず、将来に備えて力を磨いてほしい。
- 市場の状況が整っていないため、新製品の投入は潜竜勿用として好機を待つことにした。
分類
類義語
対義語
- 飛竜在天