漱石枕流
読み方
そうせき ちんりゅう
意味
自分の誤りや失敗を認めず、もっともらしい理屈をつけて言い逃れをすること。また、そのように負け惜しみが強く、強情な態度をいう。
由来
中国・晋代(3~4世紀)の人物、孫楚(そんそ)が、隠遁生活について本来は「枕石漱流(石を枕にし、川の流れで口をすすぐ)」と言うべきところを、「漱石枕流」と言い誤った故事に由来する。指摘されると孫楚は、「流れを枕にするのは耳を洗うため、石で口をすすぐのは歯を磨くためだ」とこじつけて弁明した。この話は中国の志怪・逸話集『世説新語』に見える。
分類・構成
備考
本来の「枕石漱流」は、石を枕にし、川の水で口をすすぐという隠遁的な生活を表す。これを言い誤って強弁した故事が「漱石枕流」である。夏目漱石の号「漱石」はこの故事にちなむ。
誤用・混同注意
- 「枕石漱流」と混同しない。「枕石漱流」は本来の語順で、石を枕にし流れですすぐ隠遁生活を表す語である。
- 「漱石沈流」「漱石枕流水」などと誤記しない。正しくは「漱石枕流」。
例文
- 会議で計算ミスを指摘されたにもかかわらず、彼は漱石枕流の弁明を繰り返した。
- 明らかに約束を忘れていたのに、事情を並べ立てて非を認めないとは、まさに漱石枕流だ。
- 失敗を隠すために漱石枕流の態度を取るより、率直に謝罪して改善策を示すべきだ。
類義語
- 負け惜しみ
- 強情我慢
- 牽強付会
- 意地っ張り
対義語
- 虚心坦懐
- 素直
- 自己反省