淫辞邪説
読み方:いんじ じゃせつ
意味
みだらで節度を欠く言葉と、道理に背いたよこしまな説をいう。転じて、人を惑わせたり、社会の秩序や正しい考えを乱したりする不健全な言説・主張を強く非難していう語。
由来
中国の儒家の書である『孟子』公孫丑上に、「淫辞知其所陷、邪辞知其所離(淫辞はその陥る所を知り、邪辞はその離るる所を知る)」とあることに基づく。孟子の活動した戦国時代、紀元前4世紀ごろの思想を典拠とし、「淫辞」と「邪説」を組み合わせて、みだらで不正な言説を指す四字熟語となった。
備考
現代では日常会話より文章語・批評語として用いられる。相手の意見を「よこしまな説」と強く断じる非難語なので、使用時には注意が必要である。
誤用・混同注意
- 「淫辞」の「淫」は、単に性的にみだらな表現だけを指すのではなく、節度を欠き道理に外れた言葉という意味でも用いられる。
- 典拠の『孟子』には「淫辞」「邪辞」とあり、「淫辞邪説」はそれらを踏まえて成立した表現である。
例文
- 研究者は、史料の裏付けがないその主張を淫辞邪説として退けた。
- 情報をうのみにせず、淫辞邪説に惑わされない批判的な姿勢が必要だ。
- その評論は反対派の思想をすべて淫辞邪説と決めつけており、公平さを欠いている。
分類
類義語
対義語
- 正論卓説