海市蜃楼
読み方:かいししんろう
意味
海上や砂漠などで、光の屈折によって実際にはない町・建物・船などが見える蜃気楼のこと。特に、海の上に市街や楼閣が現れたように見える現象をいう。転じて、実現性がなく、はかない幻想や見せかけをたとえる。
由来
中国の司馬遷による前漢時代(紀元前1世紀ごろ成立)の歴史書『史記』「天官書」に、海辺で蜃(大蛤)が吐く気が楼台のような形を作るという趣旨の記述がある。これに基づき、海上に町が現れたように見える「海市」と、蜃が作る楼閣の「蜃楼」が結び付いて「海市蜃楼」となった。
備考
主に「蜃気楼」の雅語・漢語的な表現として用いられる。比喩では、実体のない理想・計画・繁栄などをやや文語的に表す。「海市蜃気楼」は「海市蜃楼」と「蜃気楼」の混同による表記。
別表記
- 海市蜃樓
補足
- 「海市蜃気楼」は、「海市蜃楼」と「蜃気楼」を混同した五字の表記であり、四字熟語としては用いない。
- 「蜃楼」を「しんきろう」と読むのは誤り。全体の読みは「かいししんろう」。
例文
- 沖合に高層ビルが浮かんで見えたが、それは海市蜃楼だった。
- 華々しい宣伝だけで裏付けのない事業計画は、海市蜃楼に終わるおそれがある。
- 画家は、朝もやの海に現れる海市蜃楼を幻想的に描いた。
分類
類義語
対義語
- 現実
- 実在