沈魚落雁
読み方:ちんぎょ らくがん
意味
魚が水中に沈み、雁が空から落ちるほど、女性の容貌が非常に美しいことのたとえ。絶世の美人、または人を圧倒するほどの美しさを形容する語である。
由来
『荘子』斉物論にある、毛嬙・麗姫のような美女を魚や鳥が見れば、魚は深く水中に入り、鳥は高く飛び去るという趣旨の話に基づく。『荘子』は戦国時代の前4〜3世紀ごろに成立したとされる。ただし、「沈魚落雁」という定型の四字句としての成立時期は明確ではなく、後世に美女をたたえる表現として整えられた。
備考
主に女性の際立った美貌をほめる古風で雅な表現。現代では容姿を一方的に評価する響きや、やや大げさな響きもあるため、相手や場面を選んで用いる。
別表記
- 沈魚落鴈
補足
- 「落雁」を「落燕」と書かない。雁(がん)を用いる。
- 魚や雁を実際に沈めたり落としたりする意味ではなく、美人の美しさを誇張して表す語である。
例文
- 彼女の舞台姿は沈魚落雁の美しさで、会場中の視線を集めた。
- 古典文学では、王女の容姿を沈魚落雁と形容することがある。
- その肖像画に描かれた女性は、沈魚落雁という言葉がふさわしいほど優美だった。