水中撈月
読み方
すいちゅうろうげつ
意味
水面に映った月をすくい取ろうとするように、実現できないことや、実体のないものを求めることのたとえ。努力しても成果が得られないむなしい行為をいう。仏教的には、幻のようなものに執着することの愚かさを表す。
由来
「水に映った月を取ろうとする」という中国の仏教説話・禅語に由来する比喩である。唐代の僧・永嘉玄覚(665~713)の『永嘉証道歌』(8世紀初頭)には「水中捉月」という近い表現が見られ、これが「水中撈月」という形でも用いられ、定着したとされる。
備考
現代の日常会話ではあまり使われず、文章語・教養語や仏教的な文脈で用いられる。「鏡花水月」も幻を表す語だが、こちらは特に「不可能なことを求める」意味が強い。
例文
- 根拠のないうわさを追い続けても、水中撈月に終わるだけだ。
- 十分な調査もせずに完璧な投資先を探すのは、水中撈月に等しい。
- 禅の教えでは、水中撈月のたとえによって、幻のようなものへの執着のむなしさを説く。
類義語
対義語
- 脚踏実地
- 現実直視