毀家紓難
読み方
きか じょなん
意味
国家や共同体が危機・困難にあるとき、自分の家財や財産、私的な利益を犠牲にして、その危難を救おうとすること。「毀家」は家産を失うほどにすること、「紓難」は困難を和らげることをいう。
由来
『春秋左氏伝』荘公30年(紀元前664年ごろの出来事)に見える故事に基づく。楚の令尹となった闘穀於菟(とうこくおと)が、自らの家産を犠牲にして楚国の危難を救ったことを「自毀其家、以紓楚国之難」と記したことから生まれた。
分類・構成
備考
日常会話ではあまり用いない、文章語的で格調高い表現。もとは国家の危機を救うための献身を指すが、現代では組織・地域などの重大な危機に私財を投じて尽くす場合にも用いる。
誤用・混同注意
- 「毀家舒難」とは書かない。正しくは、糸偏の「紓」を用いて「毀家紓難」とする。
例文
- 市は財政危機に際し、私財を投じた篤志家の行為を毀家紓難の精神としてたたえた。
- 彼は社員と会社を守るために私財を処分し、毀家紓難ともいえる決断を下した。
- 被災地を救うため、自らの利益を顧みない毀家紓難の覚悟で支援にあたった。
類義語
- 滅私奉公
- 捨身報国
- 自己犠牲