業感縁起
読み方:ごうかん えんぎ
意味
仏教で、衆生が過去世・現世に行った善悪の行為(業)を原因として、それに応じた苦楽や生死などの果報を受けるという縁起の考え方。すべてが固定した運命で決まるという意味ではなく、行為と条件によって結果が生じることを説く。
由来
インド仏教に古くからある「業(カルマ)」と「縁起」の思想を基礎とする語で、思想の根本は紀元前5世紀頃以降の初期仏教にさかのぼる。「業感縁起」という四字の名称は、後代の中国仏教・東アジア仏教の教学で、業を中心に輪廻や果報を説明する縁起説を区分して呼んだものとされる。語としての厳密な初出時期は不明。
備考
主に仏教教学上の専門語で、日常会話ではあまり用いない。「因果応報」と近いが、業・条件・輪廻の関係を説くより専門的な概念である。
別表記
- 業感緣起
補足
- 「ごうかんえんき」と読まない。標準的な読みは「ごうかんえんぎ」。
- 単なる宿命論を表す語とする理解は不正確で、行為と諸条件によって果報が生じるという縁起の考え方をいう。
例文
- 仏教学の授業で、十二因縁を業感縁起の観点から学んだ。
- 業感縁起では、善い行いも悪い行いも、条件がそろえば将来の果報につながると考える。
- 業感縁起を単純な運命論とみなすのではなく、現在の行為を見直す教えとして理解したい。