柳緑花紅
読み方:りゅうりょく かこう
意味
柳の葉は緑、花は紅であるという、春の自然の美しいありさまを表す語。禅語としては、柳は柳、花は花として、それぞれが作為なく本来の姿を現していること、すなわち万物をありのままに見る真理をいう。
由来
中国・南宋時代の禅書『五灯会元』に見える禅語とされる。同書は普済が1252年ごろに編んだ禅宗の灯史で、仏法の大意を問われた禅僧が「柳緑花紅」と答える趣旨の問答に由来する。柳は緑、花は紅という当たり前の事実に、万物の本来のあり方を見いだす。
備考
春景色を表す場合と、万物をありのままに見る禅的な境地を表す場合がある。単に「色彩が鮮やか」という意味に限らず、文脈に応じて解釈する。
別表記
- 柳綠花紅
補足
- 単なる「色とりどりの景色」の意味だけと解するのは不十分で、禅語としては万物の本来の姿・ありのままの真理を表す。
例文
- 庭に出ると、芽吹いた柳と咲き誇る花が調和し、まさに柳緑花紅の趣であった。
- 禅の師は、世界を作為なく受け止める心境を柳緑花紅という語で示した。
- 余計な装飾を加えず素材の持ち味を生かす設計には、柳緑花紅の美意識が感じられる。
分類
類義語
対義語
- 矯揉造作
- 粉飾