朽木糞牆
読み方:きゅうぼく ふんしょう
意味
腐って彫刻できない木と、汚れた土壁の意から、いくら教え諭しても改善・成長の見込みがなく、教育する価値がない人をたとえる語。転じて、手を加えても役に立たない物事についてもいう。
由来
中国古典『論語』公冶長篇に由来する。孔子が、昼寝をして学問に励まない弟子の宰予を戒め、「朽木は彫ることができず、糞土の壁は塗り直すことができない」と述べた故事から生じた。孔子の言葉は春秋時代(紀元前5世紀ごろ)のものとされ、『論語』は戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)に編纂されたとされる。
備考
本来は孔子が弟子を厳しく戒めた言葉に基づく。人格や能力を回復不能と断定する強い侮蔑表現になり得るため、現代では他人への直接的な評価として用いるのは避けるのが無難。
誤用・混同注意
- 「糞牆」を「ふんど」と読むのは誤り。標準的な読みは「ふんしょう」。
- 単に「古い木や汚れた壁」を指す語ではなく、教化・改善の見込みがない人をたとえる比喩である。
例文
- 何度注意しても反省する様子がなく、彼を朽木糞牆と決めつけたくなる。
- 指導者は部下を最初から朽木糞牆と見なすのではなく、改善の機会を与えるべきだ。
- この表現は人を朽木糞牆と断じる厳しい言い方なので、日常会話では慎重に用いる必要がある。
分類
類義語
- 朽木糞土
- 冥頑不霊
- 無用之物