有名無実
読み方:ゆうめい むじつ
意味
名前や名目だけは立派に存在しているが、それに見合う実質・内容・効果がないこと。制度、組織、肩書き、方針などが、形式だけになっている状態をいう。「有名」は「名が有る」、「無実」は「実体が無い」の意であり、単に「よく知られているが中身がない」という意味に限らない。
由来
中国の歴史書・国語に見える「有名而無実(名有りて実無し)」という趣旨の表現に由来する故事成語とされる。国語は春秋時代(紀元前8~5世紀)の諸国の言行を収めた書で、現在の形に編まれた時期は戦国時代ごろ(紀元前4~3世紀ごろ)と考えられている。「名目はあるが実質がない」ことを、有と無を対照させて表した。
備考
「無実」はここでは「罪がない」という意味ではなく、「実体・実質がない」という意味。「有名」も通常の「よく知られている」の意より、「名目がある」の意で用いる。制度・規則・肩書きなどを批判的に述べる場面で多い。
補足
- 「無実」を「罪を犯していない」の意味に解釈するのは誤り。この語では「実質・実体がない」の意。
- 「有名」を単に「世間に広く知られている」の意味だけで捉えると、語義を誤解しやすい。
例文
- この委員会は何年も開かれておらず、今では有名無実の組織になっている。
- 働き方改革の制度を作っただけで運用しなければ、有名無実に終わってしまう。
- 安全確認の手順が有名無実にならないよう、定期的に訓練を実施する。
分類
類義語
- 名目倒れ
- 看板倒れ
- 羊頭狗肉
- 形骸化
対義語
- 名実相伴う
- 名実一致
- 有名有実