是生滅法
読み方:ぜ しょうめっぽう
意味
この世のあらゆる現象は、生じては滅びる性質をもつということ。「是」は「これ、この」を表し、前に述べた諸行・万物などが生滅する法則のもとにあることをいう。仏教における無常観を示す語。
由来
仏典『大般涅槃経(涅槃経)』に見える偈「諸行無常、是生滅法。生滅滅已、寂滅為楽」に基づく仏教語である。インドで成立した教えが中国語に訳されたもので、漢訳『大般涅槃経』は北涼の曇無讖により5世紀前半(421~430年ごろ)に訳出されたとされる。「諸行は無常であり、これが生滅する法である」という趣旨。
備考
主に仏教・漢文・思想に関する文脈で用いる硬い語。単独でも使えるが、「諸行無常、是生滅法」という偈の一部として引用されることが多い。
誤用・混同注意
- 「是」を単独の場合の訓読みである「これ」と読まず、慣用的に「ぜしょうめっぽう」と読む。
- 「生滅」を単に人の生死だけを指す語と狭く解さない。あらゆる現象の生起と消滅をいう。
例文
- 仏教では、世の現象を是生滅法と捉え、変化するものへの執着を離れることを説く。
- 講師は「諸行無常、是生滅法」という偈を引用して、無常観について解説した。
- 栄枯盛衰も是生滅法なのだと考えれば、目の前の変化を少し冷静に受け止められる。