抜茅連茹
読み方:ばつぼう れんじょ
意味
茅(かや)を一本抜くと、地下でつながった根も連なって抜けることから、一人が引き立てられたり出世したりすると、その縁者・仲間・同じ派閥の人々も続いて引き立てられることをいう。人事や政界などで用いる。
由来
中国の古典『易経』の「泰卦」にある「拔茅茹、以其彙、征吉」(茅を抜けば根が連なり、同類を伴って進めば吉)の趣旨に基づく。『易経』は古層が西周時代(紀元前11世紀頃)にさかのぼり、春秋・戦国時代(紀元前8~前3世紀頃)にかけて編纂・解釈が重ねられたとされる。
備考
主に人事・政界などで、一人の登用に伴い縁者・同派の人々も引き立てられる場面をいう。現代会話ではまれで、文章語・漢文調の表現。必ずしも不正な縁故登用を意味しない。
別表記
- 拔茅連茹
補足
- 「抜毛連茹」と書くのは誤り。「茅」は草の名であり、「毛」ではない。
- 「抜茅連如」とするのは誤り。「茹」を用い、読みは「じょ」。
- 単に物事が次々に発覚・発生する「芋づる式」と同義ではなく、主に一人の登用に連れて関係者も引き立てられる意である。
例文
- 新社長の就任後、以前の職場の部下たちまで本社へ招かれ、抜茅連茹の人事だと評された。
- 彼が役員に抜擢されたことで、同じ派閥の社員も次々に昇進し、まさに抜茅連茹の様相を呈した。
- 有力議員の入閣に伴って側近も要職に就いたため、野党はこれを抜茅連茹だと批判した。
分類
類義語
- 一人出世皆出世
- 連帯進退
- 一蓮托生