惟精惟一
読み方:いせい いちいつ
意味
物事の本質を十分に見きわめ、心を一つに集中して、ひたすらその道や目的に専念すること。「惟」は「ただ」、「精」は精密にする・精神を尽くす、「一」は一つに統一する意であり、雑念や迷いを退けて専心する態度をいう。
由来
中国古典『尚書』の「虞書・大禹謨」にある「人心惟危、道心惟微、惟精惟一、允執厥中」に基づく。伝統的には、帝舜が禹に政治の要諦を説いた言葉とされる。ただし、現行の「大禹謨」は東晋時代(4世紀ごろ)に成立した偽古文尚書系の篇とみなす説が有力で、厳密な原成立時期には議論がある。
備考
日常会話ではあまり用いない、格調高い書き言葉・標語的な表現である。学問、修養、技芸、仕事などに一心に打ち込む態度を褒める際に用いる。
別表記
- 唯精唯一
誤用・混同注意
- 「いせいいちいち」とは読まない。正しくは「いせいいちいつ」。
- 「精密で一番優れている」という意味ではなく、心を一つに集中させて専念する意である。
例文
- 研究者は惟精惟一の姿勢で資料を読み込み、長年の課題に取り組んだ。
- 目標を定めたなら、惟精惟一、日々の鍛錬を積み重ねることが大切だ。
- 彼女は惟精惟一を信条として、一つの技術を徹底的に磨き続けた。