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心行処滅

読み方:しんぎょう しょめつ

意味

人間の言葉や概念的な思考では、到底とらえたり説明したりできない境地をいう。「心行」は心の働き・思考、「処滅」はその働きの及ぶところが消え失せる意で、分別や論理を超えた真理・悟りの世界を表す。

由来

仏教経典『維摩経』に見える「言語道断、心行処滅(言語の道は断たれ、心の働きの及ぶところは滅する)」に基づく仏教語である。『維摩経』はインドで紀元1~2世紀頃までに成立したと考えられ、中国で漢訳され、日本にも伝来した。言葉と思考では究められない不思議な悟りの境地を説いた表現である。

備考

本来は仏教における悟り・真理の不可思議さをいう語で、「言語道断」と対にして用いられることが多い。日常では、言葉では表せないほど深遠・強烈な体験を形容する比喩としても使われる。

別表記

  • 心行處滅

誤用・混同注意

  • 「心行所滅」とするのは誤りで、正しくは「心行処滅」。
  • 「言語道断」と同義に扱われることが多いが、厳密には「言葉の道が断たれる」と「心の働きの及ぶ場が滅する」という別の側面を表す。

例文

  • 禅僧は、その悟りの体験は心行処滅の境地であり、言葉で十分に説明することはできないと語った。
  • 満天の星を前にした感動は心行処滅ともいうべきもので、理屈を超えて胸に迫った。
  • この芸術作品の魅力は心行処滅で、分析するだけでは味わい尽くせない。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字